廊下の血だまり。
知らぬ間に顔ぶれが変わる同僚。
夜の庭を徘徊する黒い影・・・。
「・・それではお嬢さん、答え合わせをはじめようか」
◆謎解きはティータイムのあとで
(アリス+帽子屋 2013/0703)
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「俺、こう見えてシンシだぜ?」
咄嗟に変換出来なかったが、真摯だろうが紳士だろうが
似非であることに変わりは無い。
◆どちらでもどうでもいい
(アリス+騎士 2013/0703)
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首筋に顔を埋められる。
押しのけようとする前に舐めてきて相手がにやりと笑んだ。
「君の肌は甘いと思っていたんだが・・しょっぱいな」
急いで来たのがバレタ。
◆甘いものとしょっぱいものを交互に食べて幸せ
(アリス+帽子屋 2013/0703)
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そっぽを見ていた視界の端に何かが入ってくる。
伸ばされた手が喉元をくすぐってきた。
抗議の声を上げる前にぴくりと震える体が恨めしい。
睨みつければ、艶やかな笑みで返された。
◆猫と飼い主
(アリス+お好きなキャラでどうぞ 2013/0703)
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自分で上り始めたのか、押し上げられたのか。
今ではもう分からないけれど。
どこまでも伸びるはしごを一段、また一段と上がっていく。
どこまで上れば、あなたに会える?
手を伸ばしたら、そっちに引っ張りあげてくれる?
ああでも、うっかり下を見てしまえば恐怖に震えて足を踏み外しそうになる。
『上にいるのは私ではないよ、お嬢さん』
どこからか、声が聞こえた気がした。
『私なら、ほら、君の足元で君が落ちてくるのを待っている。
だから安心して、足を踏み外してくれて構わない』
◆堕ちたその身体を、受け止めてやろう
(アリス+帽子屋 2013/0725)
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「それは既に過ぎ去った幻影だ」
(でも、夢に見るくらいは自由でしょう)
「ああ、もちろん」
綺麗に口元を引き上げて、夢魔はふわりと笑った。
でも開いている片目はけぶるように、曖昧な光を宿している。
「追い求めても何も掴むことなど出来ない、ただの蜃気楼だけれどね」
(・・・意地悪ね)
「事実だろう?」
◆彼がそういうのなら、そうなんだろう。・・それでも
(アリス+夢魔 2013/0921)
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「襟首を掴んでぶん投げてやりたいわ」
半眼でそう言い放てば、肩を竦めて見せる。
「届くのなら」
ご自由に。
小馬鹿にしたように両手を広げて見せる男の、すかしたその顔にはどうあっても手は届きそうに無い。
代わりに、弁慶の泣き所に思い切り爪先をめり込ませてやった。
◆レディーファイト
(アリス+お好きなキャラでどうぞ 2013/0921)
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仕事で失敗した。
いつもなら落ち着いて対応出来ただろうに、今回に限って相手をひどく怒らせてしまった。
休憩中に溜息をついて椅子に座っていたら、うざい笑い声が耳に届く。
「・・・何の用よ」
「ひどいなー。・・それにしても珍しく派手に怒られてたな」
君らしくないぜ、と笑う赤い男は図々しくも隣に腰を下ろしてくる。
じっとりと横目で睨みつければ、組んだ膝に肘をついてにやにやとこちらを眺めてきた。
「きっと、君の笑顔が営業向けスマイルだってことに気が付いたんじゃないか?そういうのって、嘘ついているみたいで良くないぜ」
そういってエースはなおも胡散臭い笑みを浮かべている。
口元に、知らず笑みが浮かぶのが分かる。
営業向けスマイル?
「・・・あなたにそんなこと、言われたくないわよ」
にっこりと笑うアリスの額に怒りの四つ角が浮かんでいる。
いらいらが募って一気にメーターが振り切れた気がした。
◆レディーファイト2
(アリス+騎士 2013/0921)
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